ホームページを作ったのに、問い合わせが増えない。そんなときは、施策を増やす前に「どこで止まっているか」を切り分けます。この記事では、問い合わせまでの流れを5つの段階に分けて、今の状態を診断します。そのうえで、最初に取り組む1つを選ぶための7つの打ち手をまとめます。
ホームページがあるだけでは、問い合わせは増えない
問い合わせが増えないと、打ち手を増やしたくなります。「SEOが足りないのか」「広告を出すべきか」「デザインを直すべきか」と。でも、詰まっている場所は1か所とは限りません。
- そもそも、見つけてもらえていないのか
- 訪問した人に、自分向けだと伝わっていないのか
- 比べるための材料が足りないのか
- フォームで止まっているのか
どこで止まっているかで、最初に直す場所は変わります。この記事では、集客の流れを「発見 → 訪問 → 検討 → 行動 → 成果」に分けます。そして、今詰まっているところから優先順位を決めます。症状をもっと詳しく確かめたいときは、こちらもあわせて読んでみてください。
大切なのは、すべてを一度に変えないことです。いちばん手前で止まっているところを見つけ、主な変更を1つずつ確かめていきます。結果は、業種、商圏、訪問する人の質、サービスの単価や検討期間によって変わります。
問い合わせの数は「訪問 × 問い合わせ率」で決まる
問い合わせの数は、まず次のように分けて考えます。
問い合わせ数 = 対象となる訪問数 × 問い合わせ率
「対象となる訪問数」は、ただのページの表示回数ではありません。自社のサービスを必要としているかもしれない人が、問い合わせに進めるページに来た訪問のことです。問い合わせ率も、何を数えるかで意味が変わります。フォームの送信だけか、電話やLINEも含めるか、本当に相談につながったものだけを見るか、です。
大きな改善は、1つの施策では狙わない
たとえば、月に100件の対象の訪問があり、問い合わせ率が2%なら、問い合わせは2件です。訪問を125件に、問い合わせ率を3.2%にできれば、計算上は4件になります。これは考え方を示すための仮の数字で、業界の平均ではありません。
ただ、訪問を増やすことと、問い合わせ率を上げることは、同じ難しさではありません。数字は、検索した人の目的、ページの内容、サービスの条件、季節で動きます。「CVRを上げる」と数字だけを追うより、次の5つの段階のどこが弱いかを見るほうが、具体的な改善につながります。
集客の5つの段階を分けて見る
| 段階 | 見る数字・反応 | 最初に問うこと |
|---|---|---|
| 発見 | 検索での表示、地図上での表示や行動 | 見込み客の目に触れる機会があるか |
| 訪問 | 検索クリック、セッション、流入先ページ | 調べている人がサイトへ来ているか |
| 検討 | サービス・料金の考え方・事例・FAQの閲覧、CTAクリック | 比較や判断に必要な情報へ進めているか |
| 行動 | フォーム開始・送信、電話タップ、LINE遷移 | 相談するための導線が実際に使えるか |
| 成果 | 有効問い合わせ、相談、契約など事業側で判定する段階 | ほしい相談につながっているか |

ポイントは、「発見」から「成果」までを1つの数字で判断しないことです。Search Consoleでは、クリック、表示回数、クリック率、平均掲載順位を、検索語句・ページ・端末ごとに確かめられます。表示はあるのにクリックされないのか、特定のページに訪問が偏っているのかを、切り分けやすくなります。
症状から、詰まっている場所を見つける
次の表は、診断の出発点です。1つの症状にいくつもの原因が重なることもあります。表の打ち手を全部同時に始めるのではなく、最初の確認から始めてください。
| 症状 | 最初に見る場所 | 優先する打ち手 |
|---|---|---|
| 検索でほとんど表示されない | Search Consoleのクエリ・ページとインデックス状況 | 打ち手3、打ち手4 |
| 表示はあるのにクリックが少ない | 検索意図、タイトル・説明、地域情報との一致 | 打ち手2、打ち手3、打ち手4 |
| 訪問はあるがすぐ離脱する | ファーストビュー、スマホの表示と操作 | 打ち手2、打ち手5 |
| サービスページは読まれるがCTAが押されない | 対象、料金の考え方、事例、FAQ、CTAの言葉 | 打ち手2、打ち手6 |
| フォームを開くが送信されない | 項目、ラベル、エラー、同意欄、送信ボタン | 打ち手7 |
| 問い合わせは来るが対象外が多い | 対象・対象外、対応範囲、料金条件 | 打ち手2、打ち手6 |
| 改善しても効果が分からない | 問い合わせの定義、計測設定、比較期間 | 打ち手1 |
アクセス数だけで今の状態を判断すると、必要な訪問とそうでない訪問が混ざります。数字の見方は、こちらでもう少し詳しく解説しています。まずは「何人来たか」より、どの段階で次の行動が止まっているかを見ましょう。
打ち手1:問い合わせの定義と計測を整える
測れていなければ、改善は判断できません。ただ、最初から複雑なダッシュボードを作る必要はありません。何を問い合わせとして数えるかを決め、検索からの訪問と、サイトの中での行動を分けて見られるようにすることが先です。
「問い合わせ」に何を含めるかを決める
フォームの送信、電話のタップ、LINEへの移動、資料請求。どれも事業にとって意味のある行動です。ただ、すべてを同じ重さの「成果」として足し合わせると、本当にほしい相談が増えたのかが分からなくなります。まず、サイト上の行動と、会社側での判断を分けます。
- サイト上の行動: フォームの送信完了、電話のタップ、LINEへの移動、必要ならフォームの入力開始
- 会社側での判断: まともな問い合わせだったか、相談になったか、契約になったか
GA4では、事業にとって大事な行動を「キーイベント」として記録できます。動いているかは、リアルタイムやDebugViewで確かめられます。問い合わせの完了画面やクリックが、想定どおり記録されるかを確かめてください。キーイベントの回数を、相談や契約の数と同じものとして扱わないことも大切です。
Nutritsも、フォームからの相談を週ごとに記録しています。2026年5月〜10月の記録では、中身のある相談は1件だけでした。無料Web診断の依頼です。件数は少なくても、相談の中身まで数えると、入口がどれだけ働いているかが分かります。
GA4とSearch Consoleの役割を分ける
3つの道具で、見るものが違います。
- Search Console: 検索結果でどう見つけられ、どのページがクリックされたか(表示回数、クリック、クリック率、平均掲載順位、検索語句、ページ、端末)
- GA4: 訪問した後に、どのページを見て、どんな行動をしたか(ページの閲覧、ボタンのクリック、キーイベント)
- 会社の記録: 問い合わせが本当に相談や契約につながったか(台帳やCRMなど)
役割を混ぜると、「表示は増えたが相談は増えていない」「送信は増えたが対象外が多い」といった大事な違いを見落とします。月に見る項目を絞りたいときは、こちらも参考になります。
月に1回見る、最小限の項目
日ごとの増減だけで、施策の成否を決めないでください。同じ期間・同じ条件で比べます。Search Consoleは、グラフと表で集計のしかたが違うことがあります。見え方だけで、急いで結論を出さないようにします。
月に1回、次の順で見れば、改善の仮説は十分に作れます。
- 検索での表示とクリックは、増えたか減ったか
- 主な入口のページで、ボタンやフォームへの行動は起きているか
- その問い合わせは、自社にとってまともな相談につながっているか
- 前回から主に変えたことは、1つだったか
広告を増やす前にこの土台を整えたいときは、こちらも参考にしてください。計測は報告のためではなく、次にどこを直すかを決めるために行います。
Nutritsの例:入口ごとに、役割が違う
Nutritsがこれまで仕事を得てきた入口は、次のとおりです。
- 商工会議所・法人会への参加
- 異業種交流会
- Google広告からの問い合わせ
- 既存のお客様からの、別のサービスの相談
- 紹介
2026年10月時点の案件は、主に紹介から来ています。広告やフォームから続けて受注できた実績は、まだありません。入口によって、担っている役割が違うということです。
2026年10月には、無料Web診断を案内するGoogle検索広告を設定しました。そして3日後に、ホームページ制作を案内する広告へ切り替えています。成約までの距離が長く、今の予算では回収が難しいと判断したためです。配信の結果は、まだ出ていません。紹介だけに頼らない入口を、測りながら作っている途中です。
打ち手2:「誰の、何を解決するか」をはっきりさせる
訪問があるのに問い合わせにつながらないとき、ページの最初で「自分に関係がある」と思ってもらえていないことがあります。トップページやサービスページは、会社案内や作品集から始めないほうが伝わります。読む人の迷いを減らす情報から始めましょう。
最初の画面で確かめたい5つのこと
スマホで最初に見える範囲を開き、次の5つがすぐに分かるかを確かめます。
- 誰に向けたサービスか
- どんな悩みや状態を扱うか
- 何を提供するのか
- 対応できる条件や範囲は何か
- 次に読むページか、相談の入口はどこか
「丁寧に対応します」「高品質」「地域密着」といった言葉は、裏づけがなければ比べる材料になりません。対象になる人とならない人、提供する範囲、進め方、見積もりで確かめる条件など、判断できる情報に置き換えます。料金を一律に出せなくても、何で見積もりが変わるのかを示せば、相談前の不安を減らせます。
抽象的な言葉を、判断の材料に変える
- 「幅広く対応」ではなく、対応する範囲と、対象外の範囲を書く
- 「安心のサポート」ではなく、相談から開始までの流れと連絡のしかたを書く
- 「適正価格」ではなく、見積もりが変わる条件や、料金の考え方を書く
- 「地域密着」ではなく、対応する地域や、訪問・オンラインの条件を書く
ホームページは、見た目を評価してもらう場所ではありません。読む人が「自分の相談をしていいか」を判断する場所です。サービスの整理や導線の見直しを進めるなら、Web改善サービスの案内もご覧ください。
トップページとサービスページの役割を分ける
トップページは、「この会社は自分に関係がありそうか」をすぐに判断してもらう場所です。サービスページは、内容、対象、進め方、料金の考え方、事例、よくある質問を通して、比べて相談するかを決めてもらう場所です。
トップページに説明を全部詰め込むと、どこを読めばいいかが分かりにくくなります。最初に対象と価値を伝え、詳しい判断材料はサービスページへ案内する。この役割分担があると、ボタンを増やすより自然に、次の行動につながります。
打ち手3:検索の目的ごとにページを作り、内部リンクでつなぐ
SEOは、何か1つの施策で自動的に1位になるものではありません。GoogleのSEOスターターガイドが挙げているのは、次の3つです。
- 検索エンジンが内容を理解できるようにする
- 読む人が、訪れるかを判断しやすくする
- 役に立つ、独自の内容を作る
変更が反映されるまでには時間がかかることがあり、すべての変更が大きな成果につながるわけでもありません。
出典:SEOスターターガイド
記事の本数より、問い合わせ前の質問を洗い出す
記事を増やす目的は、本数を達成することではありません。見込み客が問い合わせの前に抱く疑問に答え、サービスページだけでは足りない比較の材料を補うことです。たとえば、次のような疑問を洗い出します。
- 依頼先を選ぶとき、何を比べればいいか
- 費用は何で変わるのか
- 自分でできることと、任せるべきことは何か
- 失敗しやすい点や、相談前に準備することは何か
- 自社は対象になるのか、ならないのか
「何記事書けば効果が出るか」より、こうした質問に優先順位をつけるほうが大切です。記事の本数を目的にしない考え方は、こちらで解説しています。
Search Consoleで、足りないページを決める
Search Consoleでは、検索語句とページを組み合わせて、どの疑問の受け皿が足りないかを探せます。表示はあるのにクリックが少ないなら、検索の目的とタイトル・説明がずれているのかもしれません。クリックはあるのに訪問後の行動が少ないなら、訪問を増やす前に、入口のページの伝え方や導線を見直すほうが先です。
平均掲載順位だけで、ページのよし悪しを決めないでください。検索結果は、検索した時間、場所、端末、履歴などで変わります。検索語句、ページ、端末、比べる期間をそろえて、次に作る・直すページを1つずつ決めましょう。
まとめ記事と個別記事の役割を分ける
この記事のような「まとめ記事(ピラー)」は、集客の全体像と診断の順番を示す役割です。個別のやり方は、それぞれの記事(クラスター)で深く扱います。内部リンクは「詳しくはこちら」のようなあいまいな言葉ではなく、リンク先の内容が分かる言葉にします。Googleも、リンクの文字がリンク先の内容を読む人と検索エンジンに伝える、と案内しています。
たとえば、検索のテーマを決める段階なら、キーワードの見つけ方の記事へ案内します。ただし、公開から時間がたった記事は、検索のしくみの根拠ではなく、テーマを考える補助として使うのが安全です。まとめ記事から個別の記事へ、個別の記事からサービスや相談の窓口へ。読む人の疑問に沿ってつなげていきます。
打ち手4:地域のお客さまには、Googleビジネスプロフィールとホームページをつなぐ
お店や地域のサービスでは、検索結果だけでなく、地図で見つけてもらう機会もあります。Googleは地域の検索結果について、主に「関連性」「距離」「知名度」を挙げています。そのうえで、ビジネスの情報を正確で漏れのない状態に保つよう案内しています。営業時間、カテゴリ、属性、写真、口コミへの返信などです。
地域検索の3つの要素を誤解しない
- 関連性: 検索した人が求める内容と、ビジネスの情報がどれだけ合っているか
- 距離: 検索した人と、お店や事業所の位置の関係
- 知名度: ネットの上などで、どれくらい知られているか
どれも、1つの操作で自由に動かせる指標ではありません。だからこそ、「必ず地図で上位に出る」といった約束は避けるべきです。まずは、次の3つを正しく保つところから始めます。
- 営業時間やカテゴリが、実態と合っているか
- 移転や休業の情報が、古くないか
- 写真や口コミへの返信を、放っていないか
初期設定から口コミ・分析までは、こちらで紹介しています。
Googleビジネスプロフィールは入口、ホームページは比べる材料
地図で見つけた人が、そのまま相談するとは限りません。口コミを見た後にホームページを開き、対象や料金、事例、よくある質問を確かめてから決める人もいます。Googleビジネスプロフィールは、見つけてもらう入口。ホームページは、比べて相談を決める材料を置く場所。こう役割を分けると、足りない情報を見つけやすくなります。
地域ごとの制作費用や選び方は、地域のガイドにまとめています。
打ち手5:スマホで「読む・比べる・押す」を止めない
パソコンで見栄えがよくても、スマホで文字が読めない、ボタンが押しにくい、料金やよくある質問にたどり着けない。これでは、問い合わせの導線は働きません。画面に収まっているだけでは、スマホ対応として足りないのです。
レスポンシブ対応だけでは足りない
スマホでサービスページを開き、実際に操作して次を確かめます。
- 最初の画面だけで、誰に何を提供する会社か分かるか
- 本文、料金の考え方、よくある質問を、拡大せずに読めるか
- ボタン、電話、LINE、フォームの役割が混ざっていないか
- 固定されたボタンが、本文や同意欄、送信ボタンを隠していないか
- 表が横に切れて、必要な情報が読めなくなっていないか
- エラーの表示が、どの欄をどう直せばいいか伝えているか
もっと具体的な確認のポイントは、こちらも参考になります。訪問が多いページだけでなく、実際に問い合わせに進むサービスページとフォームまで、通して見ることが大切です。
表示の速さと、操作のしやすさを分けて確かめる
表示の速さは大切ですが、それだけで問い合わせの改善を説明できるわけではありません。Googleの解説も、Core Web Vitals(表示の速さなどの指標)だけでなく、まとめて考えるよう案内しています。安全な配信、スマホでの表示、行き過ぎた広告や割り込みを避けること、本文の分かりやすさです。Core Web Vitalsがよくても、検索上位が保証されるわけではありません。
画面が速く表示されても、問題が残ることはあります。押したボタンの反応が分かりにくい、戻ると入力が消える、比べる材料に移れない、などです。サービスページや広告の着地ページは、表示・伝え方・ボタン・フォームをひと続きで確かめてください。
サービスページやLPは、着いた後の体験を整える
検索、広告、SNS、紹介など、どこから来たかで、訪問したときの期待は変わります。誰にでも同じボタンを強く押し出すのは逆効果です。着いたページで最初に浮かぶ疑問に答え、判断の材料を置いてから、次の行動を示します。
まずは、訪問が多いページを1つ選びます。そのページで、次の4つを確かめ、主な改善を1つ決めます。
- 対象と悩みが分かるか
- 比べる材料に進めるか
- ボタンを押した後に何が起こるか分かるか
- フォームを最後まで送れるか
一度にレイアウト、文章、フォーム、広告の設定を変えると、何が効いたのか分からなくなります。
打ち手6:判断の材料を増やし、ボタンまでの不安を減らす
問い合わせの直前の人は、「よさそうか」だけでなく、「自分に合うか」「相談しても大丈夫か」を確かめています。信頼をつくるのは、自分で自分をほめる言葉ではなく、読む人が比べるのに使える具体的な情報です。
先に出したい8つの情報
サービスページで、次の情報が見つけやすい場所にあるかを確かめてください。
- どんな人・事業が対象か、どんな依頼は対象外か
- 提供するサービスの範囲
- 相談から開始までの進め方
- 料金や、見積もりが変わる条件の考え方
- 実在し、公開の許可を得た事例・制作実績
- 許可を得たお客さまの声
- よくある質問
- 運営者の情報、連絡のしかた、プライバシーや安全性の情報
すべてを同じ量だけ載せる必要はありません。読む人が次の行動に迷う原因になっている情報から整えます。対象外の問い合わせが多いなら、対象と条件を先に出す。価格への不安が強いなら、見積もりの考え方を補う、といった具合です。
お客さまの声は、具体性と許可を優先する
お客さまの声は、数を並べるだけでは信頼の材料になりません。許可を得た範囲で、依頼する前の課題、選んだ理由、進め方、変わったことを、大げさにせず具体的に書きます。作った声や、名前を伏せると事実を保てない内容は使わないことが前提です。依頼文や質問の例は、こちらで紹介しています。載せるときは、公開の範囲と、名前を伏せてよいかを改めて確かめてください。
安心の材料には、技術的な土台も含まれる
読む人の不安は、サービスの内容だけではありません。フォームが安全そうか、連絡先やプライバシーの情報があるか、ページが安全に表示されるかも、判断の材料になります。SSL、改ざん、スパムへの基本の対策は、こちらで確かめられます。
ボタンは、押した後が分かる言葉にする
「お問い合わせ」だけでは、押した後に何をすればいいか、誰が対応するか、何を相談していいかが伝わりにくいことがあります。「無料診断で改善点を確かめる」のように、押した後に得られることを表す言葉にします。ただし、提供していない条件は足さないでください。
新しい問い合わせを増やす導線と、今のお客さまとつながり続ける仕組みは、分けて考えます。リピートや続けての情報発信が事業に合うなら、LINE公式アカウントも検討の材料になります。ただし、新規のお客さまを集める万能の策ではありません。ホームページの判断材料と問い合わせの導線を整えたうえで、位置づけを考えます。
打ち手7:フォームを短くし、送信の後まで確かめる
フォームは、置いてあるだけでは働いているとは言えません。入力の項目、ラベル、エラー、同意欄、送信後の画面、自動返信、社内への通知、返信まで、ひと続きの導線です。特にスマホで、はじめての人が迷わず使えるかを確かめましょう。
必須の項目を、1つずつ問い直す
W3Cのフォームの解説は、必要な情報だけを聞く短いフォームをすすめています。ラベル、説明、入力のチェック、エラーの直し方、送信成功のお知らせも大切です。「何項目がいちばんいい」とは一律に言えません。取引を始めるのに本当に必要な情報だけを、最初のフォームで聞きます。
項目ごとに、「この情報がないと、最初の返信すらできないか」「返信した後に聞いても困らないか」を問います。会社名、住所、細かい予算など、最初の相談では必要性が低い情報まで、先に求めていないかを確かめてください。
ラベル・エラー・送信成功のお知らせを整える
入力欄の近くに、何を入れるかが分かるラベルを置き、必須と任意を分けます。エラーが出るなら、エラーを知らせるだけでなく、どの欄をどう直せばいいかを示します。送信した後は、送信が成功したことが画面で分かるようにします。
フォームで離脱される原因を点検したいときや、フォームの選び方・設置のしかたを検討するときは、こちらが役立ちます。
実際にスマホで送信してみる
公開する前だけでなく、変更した後や定期的に、テスト用の内容で最後まで送ります。確かめるのは、フォームの画面だけではありません。
- スマホで、入力・同意・送信ボタンの操作ができるか
- 送信完了の画面や、成功のお知らせが分かりやすいか
- 自動返信が、想定どおり届くか
- 社内への通知が届き、迷惑メールに入っていないか
- 返信する担当と手順が決まっているか
症状別:最初に直す場所を1つ選ぶ
ここまでの7つを、全部同時に始める必要はありません。最初の診断の表に戻り、今いちばん手前で止まっている症状を1つ選びます。
- 検索での表示が少ない: まずSearch Consoleで、検索されている疑問と受け皿のページを確かめる。必要なら打ち手3と4へ。
- クリックが少ない: 検索の目的と、タイトル・説明・地域の情報が合っているかを見直す。打ち手2・3・4が候補。
- 訪問した後に離れてしまう: 最初の伝え方と、スマホでの操作を確かめる。打ち手2と5から。
- ボタンが押されない: 対象、条件、料金の考え方、事例、よくある質問、ボタンの言葉を見直す。打ち手2と6が候補。
- フォームを始めても完了しない: 項目、ラベル、エラー、同意欄、送信後まで確かめる。打ち手7を優先。
- 問い合わせの質が合わない: 対象外、対応の範囲、料金の考え方をはっきり書く。打ち手2と6を優先。
- 施策の効果が分からない: 問い合わせの定義と、比べる期間をそろえる。打ち手1から。
改善の仮説は、観察できる1つの変更にします。「サービスページの最初に、対象外を書き足す」「スマホで固定ボタンが同意欄を隠さないように直す」のようにです。そうすると、次の月に何を見ればいいかがはっきりします。
90日の改善プラン:計測から訪問の改善へ順番に進める
90日は、成果を約束する期限ではありません。すぐに測るべきことと、時間をかけて育てることを混ぜないための、進める順番の例です。自社の更新の体制や、お客さまの検討期間に合わせて、無理のない量に調整してください。

0〜14日:計測と、致命的な詰まりを直す
- 問い合わせの定義を決め、GA4のキーイベントを確かめる
- Search Consoleで、主な検索語句と入口のページを確かめる
- スマホで、トップ・サービスページ・フォームを実際に操作する
- フォームの送信、自動返信、社内への通知をテストする
- 最初の画面で、対象・サービス・次の行動が伝わるようにする
この期間は、訪問を増やす前に、来てくれた人を取りこぼしていないかを確かめます。
15〜45日:比べて検討する材料を整える
- サービスページに、対象と対象外、進め方、料金の考え方、よくある質問を補う
- 実在し、公開の許可を得た事例やお客さまの声を整理する
- Googleビジネスプロフィールの基本情報を、最新に保つ
- 読む人の気持ちの段階に合わせて、ボタンを整理する
この期間は、「相談していいか」を判断する材料を整える段階です。派手な表現を足すより、迷いを生む情報の抜けを減らします。
46〜90日:訪問を増やし、1回に1つの仮説で確かめる
- Search Consoleの検索語句から、足りない疑問の受け皿を決める
- 問い合わせ前の質問に答える記事を、作る・更新する
- まとめ記事と個別記事を、読む人の疑問に沿って内部リンクでつなぐ
- 主な変更を1つに絞り、同じ条件で比べて、次の打ち手を決める
検索からの訪問が変わるまでには、時間がかかることがあります。だからこそ、更新の頻度や見直しの考え方を参考にしながら、続けられる形にします。
よくある質問
ホームページ集客は、何から始めればいいですか?
最初は、問い合わせの定義を決めることと、今どこで詰まっているかを確かめることです。検索での表示が少ないのか、訪問した後に離れているのか、ボタンやフォームで止まっているのかを分けます。改善策を増やす前に、いちばん手前の詰まりを1つ選んでください。
アクセス数が少ないと、問い合わせは増えませんか?
対象となる訪問が少なければ、問い合わせの機会は限られます。ただ、アクセス数だけで判断せず、訪問した人の目的と、サービス・ボタン・フォームまで進めているかもあわせて見ます。アクセスを増やす前に、今の訪問を取りこぼしていないかを見直す価値があります。
SEOと広告は、どちらを先にすべきですか?
一律に、どちらが先とは言えません。急ぎかどうか、商圏、予算、今の訪問、着地ページの状態で変わります。計測やサービスページ、フォームが整っていないまま広告だけを増やすと、何が課題か分からなくなります。まずは受け皿と計測を確かめます。
Googleビジネスプロフィールだけで集客できますか?
Googleビジネスプロフィールは、見つけてもらう入口として役立ちます。ただ、サービスの内容、条件、料金の考え方、事例、よくある質問を詳しく伝えるには、ホームページも必要です。地図、口コミ、ホームページの役割を分けて、比べて相談できる状態を整えます。
問い合わせフォームは、何項目がいいですか?
どこにでも当てはまる項目数はありません。最初の返信や相談を始めるのに必要な情報だけを聞き、返信後に聞ける内容は後に回します。項目数だけでなく、ラベル、エラーの直し方、送信成功のお知らせ、スマホでの操作、送信後の通知まで確かめてください。
改善の効果は、どれくらいで判断すればいいですか?
ページの変更や、検索での変化が表れる時期は一定ではありません。日ごとの増減だけで決めず、同じ期間・同じ条件で比べます。90日のプランは、成果を約束する期間ではなく、計測、判断の材料、訪問の改善を順番に進めるための目安です。
まとめ:全部ではなく、いちばん手前の詰まりから直す
ホームページ集客は、施策を別々に増やす前に、問い合わせまでの流れを分けて見ることから始めます。7つの打ち手は、次のとおりです。
- 問い合わせの定義と計測を整える
- 誰の何を解決するかを、はっきりさせる
- 検索の目的ごとにページを作り、内部リンクでつなぐ
- 地域のお客さまには、Googleビジネスプロフィールとホームページをつなぐ
- スマホで、読む・比べる・押すを確かめる
- 判断の材料を増やし、ボタンまでの不安を減らす
- フォームを、送信の後まで実際に確かめる
まずは診断の表から、自社にとっていちばん手前の詰まりを1つ選び、主な変更を1つだけ試してみてください。
ホームページの改善点を整理したい方へ
サービスの内容や、改善の進め方を確かめたいときは、Web改善サービスを見ることもできます。提供の条件や対象は、リンク先の最新の情報でご確認ください。

























リクマ
制作・運用の現場では、施策の件数だけ増やしても成果には直結しません。次の行動へ進める導線になっているかを、活動量と分けて見るのがおすすめです。