ChatGPTやClaudeを仕事に使ってみたい。でも、何から始めればよいか分からない。便利そうな一方で、情報漏れや誤った回答も心配。中小企業や小規模事業者では、こうした迷いで最初の一歩が止まりがちです。
結論です。最初から全社での導入や、完全な自動化を目指す必要はありません。元になる情報があり、人が答えを確かめられる仕事を1つ選びます。そして「人が決める → AIが下ごしらえする → 人が確認する」の順で試すのが現実的です。
この記事では、ChatGPT・Claudeで今日から試せる業務効率化の例を10個紹介します。それぞれ、次の5つまで示します。
- 元情報
- AIに頼む部分
- プロンプトの例
- 人が確認する部分
- 仕事としての完了条件
10の例は、自社に置き換えるための想定の例です。後半では、The Floral HireとSectionの公表事例も紹介し、実際に使われている用途を確かめます。
ChatGPT・Claudeの業務効率化は「下ごしらえ」から始める
人が決める → AIが下ごしらえ → 人が確認する
AIに任せやすいのは、情報の整理、下書き、比較、形の変換です。一方、人が担うのは次の仕事です。
- 目的や、入力する範囲を決める
- 事実・権利・契約の条件を確かめる
- 送信や公開を承認する
この3段階は、特定のサービスの公式な決まりではありません。OpenAIとAnthropicのプロンプトの案内をもとにしています。そこに、社外に影響する前に人が承認する考え方を足し、実務向けにまとめました。

AIは人の判断の間に置き、整理や下書きを担当させます。
まず選べる10の業務
メールや会議の準備など、今日の予定にある仕事から選んでください。以下のプロンプトでは、[ ]の部分を自社の条件に置き換えます。使ってよい素材は、末尾に貼り付けます。
最初は架空のデータでもかまいません。ファイルを添付できない環境なら、必要な箇所を短いテキストにして渡しましょう。
| 業務 | AIが行う下ごしらえ | 人が確認すること |
|---|---|---|
| 1. メール | 要点整理、下書き、トーン調整 | 宛先、日付、約束、添付 |
| 2. 会議準備 | アジェンダ、時間配分 | 目的、参加者、決定権 |
| 3. 議事録 | 決定・未決・担当・期限の分類 | 発言者、数値、担当、期限 |
| 4. 資料要約 | 要点・変更点・質問の抽出 | 原文、例外、最新版 |
| 5. 提案書 | 課題・提案・進め方の骨子 | 金額、納期、保証、範囲 |
| 6. FAQ | 質問の分類、回答案 | 公式ルール、例外、表現 |
| 7. 表計算 | 関数案、集計手順、原因候補 | 範囲、式、結果、再現性 |
| 8. マニュアル | 手順とチェック項目の整理 | 実画面、権限、事故対応 |
| 9. 壁打ち | 選択肢、比較軸、反対意見 | 制約、一次データ、最終判断 |
| 10. 日報・週報 | 実施・結果・課題・次タスクの整理 | 完了事実、優先順位、期限 |
失敗しにくい業務の選び方
正解を人が確かめられる仕事を選ぶ
最初の対象に向くのは、次のような業務です。
- 毎週くり返す
- 元になる情報がそろっている
- 完成形を説明できる
- 間違いを人が見つけられる
たとえばメールの下書きや会議のアジェンダなら、送る前・会議の前に内容を確かめられます。
反対に、誤りの影響が大きい最終判断から始めるのは避けましょう。契約、採用、人事評価、支払い、法務、税務、医療などです。AIを使う場合も、補助の資料の整理までにとどめます。権限のある人や専門家の確認を残してください。
指示は5つの要素で組み立てる
使いやすいプロンプトは、次の5つの要素で組み立てられます。
- 目的:何のために使うか
- 元情報:何を材料にするか
- 条件:文字数、対象者、文体、期限など
- 出力の形:箇条書き、表、メール文など
- 禁止事項・確認事項:推測しない、決まっていないことを明示する、など
OpenAIのプロンプトの案内は、明確で具体的な指示、十分な文脈、出力を見ながらの改善を勧めています。Anthropicの公式ガイドも、文脈、制約、手順、例を示すことを重視しています。一度で完璧な答えを求めないでください。誤りを見つけて、指示と確認のルールを直す前提で使いましょう。
出典:OpenAIのプロンプト案内/Anthropicの公式ガイド
使った回数ではなく、仕事の結果を見る
AIを使う回数が増えても、業務が良くなったとは限りません。試す前とあとで、次の点を分けて記録します。
- 作業の時間
- 修正や手戻り
- 仕事の目的に合う結果が出たか
- 情報漏れ・誤送信などのリスク
1. メールの下書きとトーンの調整
たとえば、見積もりを送ったあとの確認メールで使えます。長い説明を読み返す代わりに、「検討の状況」と「分からない点の有無」を尋ねる短い案を作ります。相手との関係に合わせて、人が調整します。
元情報:相手との関係、伝える事実、してほしい行動、期限、避けたい表現を用意します。
AIに頼む部分:要点を並べ替え、件名と本文の下書きを作ります。丁寧・簡潔などのトーンも調整してもらいます。送信そのものは任せません。
プロンプト例:
取引先への確認メールを作ってください。
元情報:打ち合わせ候補は[年月日・曜日・時間帯]と[年月日・曜日・時間帯]。
確認したいこと:参加人数。返信希望期限:[年月日・時刻]。
条件:200字以内、丁寧だが堅すぎない文体。
出力:件名、本文。
未確定の情報は補わず「要確認」としてください。
宛先との関係・伝達事項:[ここに記入]
人が確認する部分:宛先、日付、曜日、固有名詞、約束、添付ファイル、返信先です。
完了条件:受け取った人が「何を、いつまでに返せばよいか」を誤解しない状態です。送る人が、すべての事実を確かめられていることも条件です。
2. 会議のアジェンダと時間配分
たとえば店舗の定例会議なら、売上の報告だけで時間を使い切らない案を作れます。困りごとの共有と、担当決めに時間を割く案です。議題が多すぎるときは、次回に回す候補も出してもらいます。
元情報:会議の目的、決めたいこと、参加者、時間、事前の資料を用意します。
AIに頼む部分:論点を順に並べ、議題ごとの時間配分と、事前に確認することの案を作ってもらいます。
プロンプト例:
30分の定例会議のアジェンダ案を作ってください。
目的:今週の問い合わせ対応の停滞を解消する。
決めたいこと:担当、期限、優先順位。
出力:議題、所要時間、決めること、事前準備の表。
参加者の権限は推測しないでください。
参加者の役割・事前資料:[ここに記入]
人が確認する部分:本当に会議が必要か、参加者に決める権限があるか、時間配分と事前の資料が現実的かを確かめます。
完了条件:会議の終わりに何が決まっていればよいか、参加者全員が前もって分かる状態です。
3. 議事録を「決定・未決・担当・期限」に整理
たとえば打ち合わせのメモに「来週までに確認したい」とだけあれば、担当と具体的な日付はまだ決まっていません。AIに整えさせたあと、その2点を参加者に確かめます。そうすれば、読みやすいだけの議事録で終わりません。
元情報:参加者の同意を得た会議のメモや文字起こし、会議の日時、参加者の一覧です。
AIに頼む部分:発言を「決定事項」「未決事項」「担当者」「期限」「次回確認」に分けます。
プロンプト例:
次の会議メモを整理してください。
出力は、決定事項・未決事項・担当・期限・次回確認の5区分。
発言者、数値、期限が不明な箇所は推測せず「要確認」と記載してください。
新しい決定事項は追加しないでください。
会議メモ:[匿名化したメモをここに貼付]
人が確認する部分:聞き間違い、発言者、数字、担当者、期限、会議で実際に合意した内容です。録音や文字起こしは、参加者の同意と社内ルールも確かめます。
完了条件:担当者が次の作業と期限を確かめられる状態です。決まっていないことが、決まったように書かれていないことも条件です。
議事録づくりは、NutritsのAI講座でも題材にしました。2026年8月の30分のハンズオンで、参加者が手を動かして試した題材は次の3つです。
- 見積依頼から、見積書のPDFを作る
- 会議の書き起こしから、議事録とToDoを作る(ToDoは承認してから登録)
- 商談の書き起こしから、要約とメールの下書きを作る(送るかは人が決める)
議事録とメールの2つは、最後の判断を人に残す形にしています。この記事の「人が決める → AIが下ごしらえ → 人が確認する」と同じ順番です。
4. 長い資料の要点・変更点・確認の質問を抜き出す
たとえば取引先から新しい仕様書が届いたとします。変わった項目と確認の質問を分けると、担当者が原文を読む順番を決めやすくなります。AIが示すページ番号も、実際の資料と突き合わせます。
元情報:使ってよい規程、公募要領、仕様書、報告書などです。変更点を調べるなら、旧版と新版の両方を用意し、版の名前と発行日も添えます。
AIに頼む部分:章ごとの要点、前の版からの変更点、担当者が原文で確かめるべき質問を整理します。
プロンプト例:
この資料を、対象者・期限・必要書類・例外・未確認事項の順に整理してください。
各項目に参照した章またはページを付けてください。
旧版と新版がある場合だけ変更点も抽出し、旧版がなければ「変更点は判定できない」としてください。
資料にない条件を補わず、判断できない箇所は質問として残してください。
資料:[版名・発行日と本文をここに貼付。比較時は旧版と新版を区別]
人が確認する部分:原文との一致、当てはまる範囲、例外、脚注、最新版かどうか、専門家の判断が必要な箇所です。
完了条件:要約だけで重要な判断をせず、確認する人が原文の該当箇所に戻れる状態です。
5. 提案書・見積もりの説明の骨子づくり
たとえば制作や修理の相談メモから、「今回対応する範囲」と「追加の相談が必要な範囲」を分けた骨子を作ります。AIが親切心で作業の項目を足していないかを確かめましょう。説明と、実際に提供する内容のずれを防げます。
元情報:相手の課題、ヒアリングの内容、提供する範囲、含まないこと、進め方、決まっている金額・納期です。
AIに頼む部分:「現状」「課題」「提案」「進め方」「確認事項」の順に骨子を整理します。読み手が判断しやすい説明の案を作ってもらいます。
プロンプト例:
以下のヒアリングメモから提案書の骨子を作ってください。
出力:現状、課題、提案内容、進め方、相手への確認事項。
金額・納期・保証・作業範囲は入力情報だけを使い、不明点は「要確認」としてください。
成果を保証する表現は使わないでください。
ヒアリングメモ・確定した提供条件:[ここに貼付]
人が確認する部分:金額、納期、契約、保証、責任の範囲です。相手の発言と自社の提供条件が一致しているかも確かめます。
完了条件:読み手が、頼める範囲・頼めない範囲・次に確かめることを判断できる状態です。
6. FAQ・問い合わせへの返信テンプレートのたたき台
たとえば店舗でくり返し聞かれる、予約の変更についての質問をまとめます。標準の回答案を共有し、期限切れなどの例外は責任者に回す形にします。そうすると、新人も判断に迷う箇所を把握できます。
元情報:実際によくある質問、今の利用規約、料金表、返金・予約・キャンセルなどの公式ルールです。
AIに頼む部分:似た質問を分類し、公式ルールの範囲だけで、短い回答案を作ります。
プロンプト例:
次の質問一覧をテーマ別に分類し、FAQ案を作ってください。
回答は添付した公式ルールだけを根拠にし、質問、短い回答、確認が必要な例外を出力してください。
返金・契約・個人情報・クレームは自動回答せず、担当者確認としてください。
質問一覧・現行ルール:[それぞれを区別してここに貼付]
人が確認する部分:今のルールとの一致、例外への対応、誤解を招く表現、問い合わせ先、公開の範囲です。
完了条件:よくある質問にはいつも同じように答えられ、例外やリスクの高い案件を担当者に回せる状態です。
7. Excel・スプレッドシートの関数案とエラーの説明
たとえば月別の集計が合わないときは、日付が文字列になっていないか、未完了の行まで集計していないかを確かめます。実データを上書きする前に、少ないサンプルと手計算で式を試しましょう。
元情報:列名、匿名にしたサンプルの値、期待する結果、今の式、エラーの表示、使っている環境です。
AIに頼む部分:関数の候補、集計の手順、エラーの原因の候補、確かめ方を説明してもらいます。
プロンプト例:
表計算の集計方法を提案してください。
列:受付日、担当、状態、金額。目的:担当別の完了金額を月ごとに集計する。
出力:関数案、手順、想定されるエラー、検算方法。
データ範囲やソフトの仕様が不明な場合は質問してください。
使用ソフト・対象月・匿名化したサンプル表:[ここに記入]
人が確認する部分:参照の範囲、絶対参照・相対参照、空欄や文字列の扱い、合計の値です。元データとの突き合わせと、やり直しても同じ結果になるかも見ます。
完了条件:代表的な例だけでなく、境目の値や空欄でも検算できる状態です。式の意味を、担当者が説明できることも条件です。
8. 作業マニュアル・チェックリストの下書き
たとえば商品登録の手順なら、入力の方法だけでなく、公開前の確認と、失敗したときの戻し方まで整理します。担当者以外の人が試し、止まった箇所を直してから正式版にします。
元情報:今の作業手順、画面の名前、必要な権限、例外、失敗したときの連絡先と戻し方です。
AIに頼む部分:初心者が順番に進められる手順と、作業の前後のチェックリストに整えます。
プロンプト例:
次の作業メモを初心者向けマニュアルへ整えてください。
出力:目的、事前条件、番号付き手順、完了確認、よくある失敗、異常時の連絡先。
画面名や権限は推測せず、不足情報は質問として残してください。
作業メモ・確認できている画面名:[ここに貼付]
人が確認する部分:実際の画面、権限、最新の手順、例外、事故のときの対応、新人が同じ結果にたどり着けるかです。
完了条件:初めての担当者が手順どおりに試せる状態です。迷った箇所と、事故のときの戻り方も確かめられていることが条件です。
9. 企画や施策の選択肢・反対意見を出す
たとえば集客の施策を選ぶときは、案の数を増やすだけでは足りません。「今月の人員で実行できるか」「効果を何で判断するか」も尋ねます。AIの案を採る理由と見送る理由を、人が説明できることが大切です。
元情報:目的、予算、期限、対象者、できないこと、判断の基準、手元の一次データです。
AIに頼む部分:選択肢、比べる軸、前提、反対意見、追加で必要な情報を出してもらいます。
プロンプト例:
この施策について3つの選択肢を出してください。
各案を、期待できること、必要な準備、主なリスク、判断に不足する情報で比較してください。
最終案を勝手に決めず、反対意見も1つずつ示してください。
施策の目的・対象・予算・期限・制約:[ここに記入]
人が確認する部分:予算、期間、法令、現場の制約、一次データ、実行の責任者、やめる条件です。
完了条件:選択肢ごとの前提とリスクが見え、人が追加の調査と意思決定をできる状態です。
10. 日報・週報と次のタスクの整理
たとえば「提案書を送った」は活動で、「相手から返事があった」は確かめられた結果です。2つを分けて整えると、次に必要なのが再提案か、返事待ちかを判断しやすくなります。
元情報:やったこと、結果、終わっていないこと、問題、次の期限、関係者への依頼です。
AIに頼む部分:並んだ活動を、成果・課題・次の行動に整理し、共有用の文面を作ります。
プロンプト例:
次のメモを週報に整理してください。
出力:実施事項、確認できた結果、未完了、問題、次週のタスク、担当、期限。
完了したか不明な項目は「未確認」とし、成果を推測しないでください。
今週の実施・結果・未完了のメモ:[ここに貼付]
人が確認する部分:本当に終わったか、結果と活動を混ぜていないか、優先順位、担当、期限です。
完了条件:読み手が、今週分かったことと、次に誰が何をするかを判断できる状態です。
中小企業・小規模チームの公表事例
ここからは、実在する企業の公表事例です。どれも提供企業が載せている事例で、日本の中小企業の実績ではありません。同じ成果を保証するデータでもありません。
ChatGPT:The Floral Hireの、考えを広げる壁打ち
OpenAIの中小企業向けページでは、The Floral Hireの創業者がChatGPTの効果を語っています。別の見方や考え方を得られ、判断に向かう自信につながったそうです。今の掲載内容から分かるのは、考えを広げる補助としての使い方です。削減した時間や売上への効果までは、言い切れません。
この記事の9番「企画や施策の選択肢・反対意見を出す」に応用できます。自分の案を1つ渡し、見落としている条件や別の案を挙げてもらうところから始めましょう。これは、公表内容をふまえたこの記事の提案です。
Claude:25人のチーム、Sectionの資料整理と会議準備
Anthropicが載せているSectionの事例では、掲載当時25人のチームでClaudeを導入したと説明されています。使い方は次のとおりです。
- マーケティング担当:アンケートや市場調査を集め、顧客像を考える
- 教育担当:研修用のスライドの構成を作る
- 経営陣:会議の前に想定質問を出す、新しい施策への意見を求める
この記事の2番「会議準備」、4番「資料の要約」、9番「壁打ち」に近い使い方です。取り入れるなら、使ってよい資料だけを渡し、「確かめるべき論点を出す」工程に絞ると試しやすくなります。最終判断を人に残すのは、この記事がすすめる運用です。
大切なのは、企業名や成果の数字をそのまま手本にすることではありません。どの情報を渡し、何を整理させ、人が何を確かめるかを、自社の仕事に置き換えることです。
ChatGPTとClaude、仕事ではどう選ぶ?
料金表やモデル名は変わりやすく、プランや管理の設定でも使える機能が違います。最初から一般的な優劣を決めるより、両方を試すほうが実務的です。同じ匿名の素材、同じ指示、同じ完成の条件で比べます。
比べるときは、文章の派手さだけでなく、次の点を見ます。
- 大事な条件を落としていないか
- 分からない点を、勝手に補っていないか
- 根拠や参照した箇所を追いやすいか
- 人が直した回数と、確認の時間はどれくらいか
- 社内の契約・設定・データの扱いの条件に合うか
仕事によっては、ChatGPTやClaude以外の道具と組み合わせる方法もあります。Nutritsは2026年2月、1年分のアクセス解析と改善の提案をまとめる流れを作りました。使った道具は、次の順番です。
- Looker Studio(数字を表やグラフにまとめるGoogleのツール)
- NotebookLM(読み込ませた資料をもとに答えるGoogleのAI)
- Gemini(GoogleのAI)
- Googleスライド
1つのサービスに絞らず、工程ごとに道具を分けた例です。
情報漏れ・誤った回答を防ぐ7つのルール
- 個人情報、顧客情報、認証情報、未公開の価格、契約情報、社外秘を、そのまま入力しない
- 必要な分だけに削る。匿名にしても、組み合わせで特定されないか確かめる
- 個人向け・法人向け・商用・APIの契約、設定、保持、学習への利用、連携先を確かめる
- AIが出した数字、数式、固有名詞、出典、納期、権利を、元の資料と照らし合わせる
- 契約、採用、人事、支払い、法務、税務、医療の最終判断を任せない
- 社外への送信、公開、支払いなどの直前に、人が承認する
- 問題が起きたときに止める担当者と、直す手順を決めておく
OpenAIのData Controlsの案内では、個人向けChatGPTで、モデルの改善への利用をオフにする設定などが説明されています。一方、OpenAIの法人向けの案内やAnthropicの商用データの案内は、商用で使うときの別の条件を示しています。「学習に使われない設定」と「何を入力しても安全」は、同じ意味ではありません。
出典:OpenAIのData Controls案内/OpenAIの法人向け案内/Anthropicの商用データ案内
総務省・経済産業省のAI事業者ガイドライン第1.2版も参考になります。人間中心、安全性、プライバシー、セキュリティ、透明性などの観点を整理しています。個別の法令の一律の義務を示すものではありません。それでも、社内ルールを作るときの確認の軸になります。
その業務が生成AIに向くか迷う場合は、生成AI・自動化・外注・手作業の使い分け方も参考にしてください。
導入を広げる前に、AI導入が失敗する5つのパターンも確かめておきましょう。目的や運用があいまいなまま進めるのを避けやすくなります。
1週間で1つの業務を小さく試す手順
- Day 1:選ぶ — くり返しがあり、元情報と正解を人が確かめられる業務を1つ選ぶ
- Day 2:決める — 元情報、完成の条件、入力しない情報、人の確認の項目を決める
- Day 3:試す — 5つの要素でプロンプトを作り、最初の結果を保存する
- Day 4:記録する — 誤り、修正の回数、作業の時間、確認の時間、困った点を記録する
- Day 5:直す — プロンプトと確認のルールを直す
- Day 6:もう一度試す — 同じ条件で試し、同じ結果が出るかを見る
- Day 7:比べる — 時間、品質、仕事の結果、リスクを比べ、続ける・直す・やめるを決める

1つの業務を小さく試し、記録・改善・比較まで行います。
この1週間は、成果を保証する期間ではなく、進め方の一例です。その業務があまり発生しないなら期間を延ばし、代表的な何回かで比べてください。
よくある質問
無料プランでも業務効率化を試せますか?
文章の整理や下書きなどを試せる場合はあります。ただ、利用の上限、ファイルの機能、管理の機能、データの条件は、サービス・プラン・時期で変わります。使う前に今の公式の条件を確かめ、機密性の低い想定データから始めてください。
ChatGPTとClaudeは、どちらを選べばよいですか?
一般的な優劣では選びません。同じ匿名の素材と完成の条件で試して決めます。見るのは、条件の抜け、誤りの見つけやすさ、修正の回数、確認の時間、社内の契約の条件です。業務によって使い分けてもかまいません。
AIに入力してはいけない情報は何ですか?
顧客や従業員の個人情報、認証情報、未公開の価格・契約・財務の情報、営業秘密などは、そのまま入力しないのが基本です。匿名にしても、もう一度特定できる場合があります。社内ルールと契約の条件を確かめてください。
AIの回答は、そのまま社外に送ってもよいですか?
おすすめしません。宛先、事実、数字、固有名詞、権利、契約の条件、相手の状況を人が確かめてください。権限のある人が承認してから、送信・公開しましょう。
まとめ:10個全部ではなく、今日1つ選ぶ
ChatGPT・Claudeによる業務効率化は、最初から大きな自動化を目指さないほうが安全です。元になる情報があり、人が答えを確かめられる1つの業務から始めましょう。
人が目的と入力の範囲を決め、AIが下ごしらえし、人が事実と社外に出してよいかを確かめる。10個を一度に試すのではなく、今日1つを選びます。同じ条件で試し、仕事の結果を見て、続けるかを決めてください。
自社のAI活用を整理する資料を見る
導入の進め方を社内で考えたい方は、Nutritsの資料一覧にある「生成AI導入活用 実践ガイドブック 2026」をご覧ください。資料一覧から、必要な資料を選んで請求できます。
参考情報
- OpenAI|ChatGPT business guide for small businesses
- OpenAI|Prompt engineering best practices
- OpenAI|Data Controls FAQ
- OpenAI|Small business
- Anthropic|Claude prompting best practices
- Anthropic|Commercial data training policy
- Anthropic|Claude for small business
- Anthropic公開事例|Section
- 経済産業省|AI事業者ガイドライン第1.2版 掲載ページ
※公式情報の確認日:2026年9月4日。製品名、機能、プラン、データの条件は変わる場合があります。使うときは、各公式ページの今の情報をご確認ください。
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サイトの課題と改善の優先順位を整理してお届けします。無理な営業は行いません。
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リクマ
投稿数を増やす仕事なら、作成本数だけで評価しないのがおすすめです。問い合わせ、返信、商談など、本来ほしかった結果を別に見れば、速く作れたことと役に立ったことを区別できます。